高校生のころから、私はかなりアルバイトをしていた。
月によって差はあったが、10万円近く稼ぐことも珍しくなかった。
学生として考えれば、かなり大きなお金だったと思う。
それでも、
給料日から2週間ほどすると、金がなくなっていることがあった。
財布の中にはほとんど残っていない。
次の給料日までは、まだ遠い。
そんな状態になることが何度もあった。
もちろん、原因の大きな部分はスロットだった。
5スロを打つ。
負ける。
また行く。
たまに20スロも打つ。
勝つ日もある。
でも、結局は金が減っていく。
当時の私は、そのことをかなり軽く考えていた。
アルバイトをしている。
また給料は入る。
今月ちょっと使いすぎただけ。
そんな感覚だった。
家では、
「なんでそんなにお金がないの?」
と聞かれることがあった。
自分でも、うまく説明できなかった。
給料が入った直後は金がある。
だから、その時点では特に困っていない。
でも、少しずつ減っていって、
気づいた時にはほとんど残っていない。
それを毎月繰り返していた。
バイト先では食事を安く済ませられることもあった。
金がない時は、それがかなり助かった。
だから生活できてしまった。
完全に困るところまではいかない。
でも、余裕もない。
そんな状態だった。
そして、このころの私は、
「スロットに行かなければ金は残る」
ということを、もちろん頭では分かっていた。
でも、
「じゃあ行くのをやめよう」
とはならなかった。
先に考えていたのは、
「次の給料日までどうするか」
だった。
友人に少し借りることもあった。
数千円。
それくらいなら、
「給料が入ったら返せばいい」
という感覚だった。
実際、返すこともできていた。
だから借りること自体に、それほど抵抗はなかった。
このころはまだ、金融会社から借金をしていなかった。
借金といえば、友人から少し借りるくらい。
自分が将来、
借金を何百万円も抱えるとは思っていなかった。
むしろ、
「自分はちゃんと働いている」
という感覚のほうが強かったと思う。
アルバイトもしている。
給料もある。
だから大丈夫。
そんなふうに考えていた。
でも現実には、
毎月かなり働いているのに、金が残らない。
この状態は少しずつ苦しくなっていった。
そしてある時、
本当に金がなくなった。
手元にもほとんどない。
給料日までも遠い。
友人から借りるのも気が引ける。
それでも、
スロットへ行くことをやめる、という選択肢はなかなか出てこなかった。
その時の私は、
「どうすれば金を作れるか」
を考えていた。
今なら、
「まず使うのをやめろ」
と思う。
でも当時は違った。
金がないなら、
どこかから持ってくればいい。
そんな方向へ考えるようになっていた。
そしてある日。
私はファストフード店の席で、スマホを使って、
「金を作る方法」
を必死に検索することになる。
そこで見つけたのが、
人生で初めて利用することになる「学生向けのローン」だった。
