第43話 任意整理を相談したら「月10万円以上」と言われた

債務整理について調べて、

私は任意整理を選ぶことにした。

まずは、

ネットで見つけた3社ほどに、

無料相談を送った。

借入先が何社あるのか。

それぞれ、

いくら残っているのか。

分かる範囲で全部書いた。

知りたかったのは、

結局これだった。

任意整理したら、毎月いくら払えばいいのか。


しばらくして、

返信が来た。

最初のところから提示された金額は、

月10万円以上。

思っていたより、

ずっと高かった。

今までの返済が月15万円前後だったので、

確かに減ってはいる。

でも、

月10万円払って、

そこから家賃や生活費を出す。

それでは、

私が考えていた

「生活を立て直す」

にはならなかった。


別のところにも相談した。

こちらは、

10万円を少し下回るくらいだったと思う。

やっぱり、

高い。

任意整理をすれば、

毎月の支払いがもっと大きく減る。

私は、

勝手にそんなイメージを持っていた。

当然、

借金そのものが消えるわけではない。

返すものは返さなければならない。


そして、

もう一つ相談していたところから、

返事が来た。

月5万4,000円。

ここで、

一気に現実的な金額に見えた。

手取りは約22万円。

これまで、

借金の最低返済だけで月15万円前後。

その大きな部分が、

5万4,000円にまとまる。

初めて、

「これなら生活を立て直せるかもしれない」

と思った。


ただし、

すべての借金を任意整理に入れたわけではない。

記憶では、

借入額の少なかったアイフルは外した。

リクルートカードとエポスカードについては、

自分で電話をして、

返済について相談した。

そのため、

この2社も任意整理には入れていなかったはずだ。

つまり、

月5万4,000円になったからといって、

毎月の借金返済が、

全部それだけになったわけではない。

それでも、

一番重かった部分がまとまるだけで、

これまでとは全然違って見えた。


費用の面を考えると、

私にはその事務所を選ぶしかなかった。

対応も良かった。

電話で相談したあと、

実際に事務所へ行った。

契約までには、

2回ほど足を運んだと思う。

一度目は、

契約しているカードか何か、

必要な情報が足りなかったのだと思う。

その場では、

契約まで進めなかった。

細かいところは、

もう覚えていない。


それでも、

実際に借入先を一つずつ確認して、

金額を並べられると、

改めて思った。

こんな額になっていたのか。

普段は、

借金の総額なんてほとんど見ていなかった。

気にしていたのは、

次の支払日と、

あといくら借りられるか。

でも、

任意整理をするとなれば、

全部を並べなければならない。

ずっと見ないようにしていた数字を、

そこでまとめて見せられた。


契約を終えたときの気持ちは、

かなり晴れやかだった。

何社もの返済に追われる生活が、

これでかなり楽になる。

給料が入るたびに、

あっちに払って、

こっちに払って、

足りない分をまたどうにかする。

そんな生活を、

ようやく変えられる。

これで生活がまともになる。

ちゃんと払って、ここから立て直そう。

本気でそう思っていた。


もちろん、

任意整理ですべてが解決したわけではない。

任意整理から外した借金もある。

携帯端末の分割払い。

後払いで残っていた支払い。

ほかにも、

まだ片付いていないものがあった。

完全に身軽になったわけではない。

それでも、

何年も金のことばかり考えてきて、

ようやく、

少し先の生活を考えられる気がした。

このときは、

本当にここからやり直すつもりだった。

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