第39話 この状態でも、まだ消費者金融の審査に通った

金がない。

それは、

もう特別なことではなかった。

毎月の支払いをして、

生活費が必要になって、

また金が足りなくなる。

いつものことだった。


そんなころ、

借金関連の掲示板を見ていて、

「アイフルは通りやすい」

という書き込みを見かけた。

本当かどうかは分からない。

でも、

もう普通に申し込んで通るような状態ではないことは、

自分でも分かっていた。

だから、

ほとんどダメ元だった。


申し込んでしばらくすると、

メールが来た。

審査に通っていた。

ほんとに!?

まず思ったのは、

それだった。

ここまで借入先が増えて、

クレジットカードも作れなくなって、

それでもまだ、

新しく借りられるところがあった。

信じられなかった。


そして、

利用できる金額を見た。

5万円。

その瞬間、

今度はこう思った。

少なっ。


5万円。

あなたなら、

5万円あったら何をするだろうか。

少し良いものを買う。

旅行に行く。

貯金する。

家族で何度か外食する。

借金があるなら、

返済に回す人もいると思う。

本来なら、

5万円は決して小さな金額ではない。

でも、

このころの私にとっては、

その5万円が驚くほど小さく見えていた。


何に使ったのかも、

ほとんど覚えていない。

返済したのか。

生活費に使ったのか。

ギャンブルに使ったのか。

おそらく、

いつものように混ざって消えていったのだと思う。

それくらい、

5万円は何も残さず消えた。


もちろん、

借金は5万円増えた。

それだけではない。

借入先も、また1社増えた。

それなのに、

当時の私は、

そこを大きな問題だとは感じていなかった。

「また借金が増えた」

というより、

「5万円しか借りられなかった」

という感覚の方が近かった。


今なら、

5万円の重さは分かる。

でも、

借金を重ね続けていた当時の私は、

金額に対する感覚まで、

かなりおかしくなっていた。

そして、

その5万円もなくなった。

毎月の支払いは、

何も変わらず残っていた。

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