第5話 月10万円近く稼いでも、2週間で金がなくなった

高校生のころから、私はかなりアルバイトをしていた。

月によって差はあったが、10万円近く稼ぐことも珍しくなかった。

学生として考えれば、かなり大きなお金だったと思う。

それでも、

給料日から2週間ほどすると、金がなくなっていることがあった。

財布の中にはほとんど残っていない。

次の給料日までは、まだ遠い。

そんな状態になることが何度もあった。

もちろん、原因の大きな部分はスロットだった。

5スロを打つ。

負ける。

また行く。

たまに20スロも打つ。

勝つ日もある。

でも、結局は金が減っていく。

当時の私は、そのことをかなり軽く考えていた。

アルバイトをしている。

また給料は入る。

今月ちょっと使いすぎただけ。

そんな感覚だった。

家では、

「なんでそんなにお金がないの?」

と聞かれることがあった。

自分でも、うまく説明できなかった。

給料が入った直後は金がある。

だから、その時点では特に困っていない。

でも、少しずつ減っていって、

気づいた時にはほとんど残っていない。

それを毎月繰り返していた。

バイト先では食事を安く済ませられることもあった。

金がない時は、それがかなり助かった。

だから生活できてしまった。

完全に困るところまではいかない。

でも、余裕もない。

そんな状態だった。

そして、このころの私は、

「スロットに行かなければ金は残る」

ということを、もちろん頭では分かっていた。

でも、

「じゃあ行くのをやめよう」

とはならなかった。

先に考えていたのは、

「次の給料日までどうするか」

だった。

友人に少し借りることもあった。

数千円。

それくらいなら、

「給料が入ったら返せばいい」

という感覚だった。

実際、返すこともできていた。

だから借りること自体に、それほど抵抗はなかった。

このころはまだ、金融会社から借金をしていなかった。

借金といえば、友人から少し借りるくらい。

自分が将来、

借金を何百万円も抱えるとは思っていなかった。

むしろ、

「自分はちゃんと働いている」

という感覚のほうが強かったと思う。

アルバイトもしている。

給料もある。

だから大丈夫。

そんなふうに考えていた。

でも現実には、

毎月かなり働いているのに、金が残らない。

この状態は少しずつ苦しくなっていった。

そしてある時、

本当に金がなくなった。

手元にもほとんどない。

給料日までも遠い。

友人から借りるのも気が引ける。

それでも、

スロットへ行くことをやめる、という選択肢はなかなか出てこなかった。

その時の私は、

「どうすれば金を作れるか」

を考えていた。

今なら、

「まず使うのをやめろ」

と思う。

でも当時は違った。

金がないなら、

どこかから持ってくればいい。

そんな方向へ考えるようになっていた。

そしてある日。

私はファストフード店の席で、スマホを使って、

「金を作る方法」

を必死に検索することになる。

そこで見つけたのが、

人生で初めて利用することになる「学生向けのローン」だった。

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