第20話 もう借りられないと思って、クレジットカードに目をつけた

※昨日は体調不良で更新を休みました。今日からまた続けます。

社会人になったころには、

学生ローン。

モビット。

アコム。

この三社から、ほぼ限度額いっぱいまで借りていた。

返済すれば、

少し枠が空く。

でも、

空いたらまた使う。

残高が大きく減ることはなかった。


自分でも、

消費者金融からこれ以上借りるのは厳しいと思っていた。

総量規制という言葉も知っていた。

すでに三社から借りている。

さすがに、

次の消費者金融に申し込んでも通らないだろう。

そう考えていた。

ところが、

営業所で研修をしていたころ。

最寄り駅の近くにある百貨店の前を通ったとき、

クレジットカードの案内が目に入った。

それを見て、

ふと思った。

クレジットカードならどうなんだろう。


それまで、

私はクレジットカードを持っていなかった。

調べてみると、

消費者金融とは仕組みが違う。

少なくとも、

当時の私はそう理解した。

だったら、

もしかすると作れるかもしれない。

ネットから申し込み、

受け取り場所には、

駅前の百貨店を選んだ。

申し込んだのは、

エポスカードだった。


審査は通った。

初めて持ったクレジットカード。

記憶では、

ショッピング枠は20万円ほどだったと思う。

普通なら、

「20万円分の買い物ができるカード」

なのだと思う。

でも、

私が最初に考えたことは違った。

またギャンブルができる。

それだけだった。


当時、

ギャンブルをするには、

基本的に現金が必要だった。

だから、

ショッピング枠20万円を見ても、

そのままでは競馬やパチスロに使えない。

そこで私は、

その枠をどうにかして現金同然に使えないか、

考えるようになった。

詳しい方法を書くつもりはない。

ただ、

換金を目的にした使い方にも手を出した。

飲み会などで、

自分がまとめてカード払いをして、

周りから現金を集めることもあった。

金額としては小さい。

それでも、

頭の中では同じだった。

ショッピング枠を、使える現金に変える。

それができれば、

またギャンブルができる。


せっかく社会人になった。

正社員として給料も入る。

それなのに、

私が考えていたのは、

どうすれば借金を減らせるかではなかった。

どうすれば、

まだ金を作れるか。

そちらだった。


エポスの20万円も、

長くは持たなかった。

正確には覚えていないが、

1か月か2か月ほどだったと思う。

一気に全部使うわけではない。

少し使う。

また使う。

競馬をする。

パチスロを打つ。

足りなくなる。

またカードを使う。

そうしているうちに、

20万円という数字は、

それほど大きく感じなくなった。


そして、

ここで一つ、

新しいことを覚えてしまった。

消費者金融は、

もう難しいかもしれない。

でも、

クレジットカードなら、まだ作れるかもしれない。

一枚作れた。

だったら、

ほかのカードはどうだろう。

この発想が、

また借金の入口を増やした。


このころの資料が、

今でも手元に残っている。

昔のUSBを見返すと、

支払い先やカード会社の名前が、

思っていた以上にたくさん出てきた。

当時の私は、

頭の中だけでは、

もう毎月の支払いを把握できなくなっていたのだと思う。

だから、

記録を残していた。

その資料を今見ると、

自分でも少し引く。

最終的に、

カードや借入先は、

さらに増えていく。

でも、

それはもう少し先の話だ。

このときの私は、

ただ、

「まだ金を作れる方法があった」

と喜んでいた。

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