第21話 「これで最後」と思いながら、またカードを作った

エポスカードの枠も、

1か月か2か月ほどでほとんど使った。

すると、

また金が足りなくなる。

そして私は、

次のクレジットカードを探した。


次に作ったのが、

セディナだったのか、

リクルートカードだったのか。

そこはもう、

はっきり覚えていない。

このあとカードが次々と増えていくので、

順番の記憶がかなり曖昧になっている。

ただ、

当時の気持ちは覚えている。

「これで最後にしないと」

毎回そう思っていた。


別に、

何枚カードを作れるか試していたわけではない。

カードを増やすことが楽しかったわけでもない。

金がなくなる。

困る。

次を探す。

審査に通る。

そして、

「これでなんとかできる」

と思う。

その繰り返しだった。


申し込みは、

基本的にネットからだった。

審査に通ったと分かると、

カードが届くのを心待ちにした。

郵便を待つ。

届いたら、

使える枠を確認する。

それを見ると、

またギャンブルができると思う。

それでも頭のどこかでは、

今回こそ最後。

そう思っている。

不思議だけれど、

本気だった。


でも、

最後にはならなかった。

新しいカードが届けば、

一時的に金の問題は消える。

だから、

立て直せたような気になる。

実際には、

借金が減ったわけではない。

支払い先が一つ増えただけだった。


カードが増えるにつれて、

今度は別の問題も出てきた。

いつ、

どこへ、

いくら払うのか。

頭の中だけでは、

だんだん管理できなくなっていった。

手書きでメモすることもあったが、

そのうち私は、

Excelで毎月の支払いを管理するようになる。

家賃。

生活費。

カードの支払い。

借金の返済。

それらを全部、

一つの表に並べていた。


今、そのころの資料を見ると、

当時の自分がどれだけ必死に

「今月を回すこと」

だけを考えていたのかが分かる。

借金をなくすための表ではない。

破綻しないための表でもない。

ただ、

次の支払日を乗り切るための表だった。

そして、

カードはまだ増えていく。

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