第24話 もう通らないと思っていたのに、バンクイックの審査に通った

クレジットカードの審査にも、

とうとう通らなくなった。

新しいカードを申し込んでも、

落ちる。

別の会社に申し込んでも、

また落ちる。

さすがに、

もう新しく金を作るのは難しいと思っていた。

そんなとき、

普段使っていた三菱UFJ銀行のアプリに、

カードローンの案内が表示された。

バンクイック。


三菱UFJ銀行は、

昔から使っていた銀行だった。

給料の受け取りにも使っていた。

銀行のカードローンは、

消費者金融とは少し扱いが違う。

当時の私は、

そのくらいの知識は持っていた。

とはいえ、

すでにいくつもの借入先とクレジットカードを抱えている。

しかも、

新しいクレジットカードの審査には通らなくなっていた。

まさか通るわけがない。

そう思った。

それでも、

ほかに手段が見つからない。

縋るような気持ちで申し込んだ。


審査の途中で、

会社に電話がかかってきた。

在籍確認だった。

会社名ではなく、

個人名で電話がかかってきて、

私までつながれた。

当時は、

とにかく審査を通すことしか考えていなかった。

でも今考えると、

電話を取った人には、

何の電話なのかなんとなく分かっていたかもしれない。

少なくとも、

私はそう感じる。


在籍確認が終わってからは、

結果が気になって仕方なかった。

まだかな。

まだかな。

仕事をしながら、

何度も気にしていた。

ここまで確認して、

結局落とされたらたまらない。

そして、

審査に通った。

その瞬間は、

とにかくほっとした。

助かった。

そんな気持ちだったと思う。


でも、

さらに驚いたのは、

利用できる金額だった。

50万円。

それまで作ったカードの多くは、

20万円や30万円だった。

最初から50万円という枠が出たのは、

記憶にある限り、

これが一番大きかった。

むしろ、

少し戸惑った。

ここまで借入先が増えて、

クレジットカードの審査にも落ち始めている。

そんな自分に、

まだ50万円も出るのか。


審査に通ったその日は、

仕事が終わるのが待ち遠しかった。

早く仕事を終わらせて、

借りに行きたい。

頭の中は、

そればかりだった。

50万円という金額を、

その時点で画面上で確認していたのか。

実際にATMへ行くまで分からなかったのか。

そこまでは、

もう覚えていない。

ただ、

大きな金額をまた使えるようになった。

その安心感だけは、

よく覚えている。


今思えば、

ここはかなり大きな分岐点だった。

この50万円を、

単に新しいギャンブル資金として見なければ。

一度立ち止まって、

それまでの借金を整理する方向に使えていれば。

返済方法を考え直していれば。

ほかの借金をまとめられないか、

調べることもできたかもしれない。

すでに生活は、

かなり苦しくなっていた。

それでも、

この時点で手を出していたのは、

まだ正規の消費者金融やクレジットカードだった。

この先に待っているものと比べれば、

まだ引き返せる場所だった。


だから今では、

ここが最後に踏みとどまれるチャンスの一つだったのかもしれない

と思う。

もちろん、

審査に通った理由は分からない。

長く使っていた銀行だったこと。

給料の受取口座だったこと。

そういうものが何か影響したのだろうかと、

今になって考えることはある。

本当のところは分からない。

ただ一つ確かなのは、

私はその50万円を、

立て直すための50万円とは考えなかった。


クレジットカードすら通らなくなった自分に、

50万円という枠が出た。

それを見て、

私はまた、

勘違いした。

まだいけるのかもしれない。

本当は、

そこで止まるべきだった。

でも、

止まらなかった。

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